賃貸不動産経営管理士試験を、独学の計40時間で受験した話

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明けましておめでとうございます。

昨年宅建の試験に向けて学習してた不安な時期のことです。

予備校に通い、宅建士本試験を受験
コロナの今年の生活は、このブログで記事にするネタに乏しい日常です。 だからといって暇ですることがないわけでもなく、むしろ多忙です。 今年の日常生活での特徴は「勉強」でした。 主に宅建資格の取得を目指してです。 私の本業は全くの異業種ですので...

もし宅建試験が残念な結果に終わった場合、宅建を学習した成果をなにか別の形で残せる手段を探してたときがありました。

そのとき「賃貸不動産経営管理士」という資格を知り、

宅建の受験を終えたら賃貸不動産経営管理士試験を受験する

というアイデアを思いつきました。

その手始めにまず、宅建学習の最中にもかかわらず

賃貸管理士の5問免除講習を1日受講してみました。

5問免除講習の受講に必須とされている公式テキストはこちらです。

このテキストは講習受講には必須ですので、もちろん買いました。

しかし届いたテキストは1000ページを超えるという膨大なボリューム。
全範囲が1日で網羅される免除講習のテキストに、ここまでの解像度の高さは必要なのか?と疑問を感じました。

講習の受講には公式テキストが必須ですが、「講習に公式以外の他のテキストを持ち込んではいけない」とは言われてないと都合よく解釈し、別途こちらの

日建のテキストを今後の学習のメインとして入手し、

免除講習には両方のテキストを持ち込むことにしました。

日建のテキストを選んだ理由は、宅建の学習で世話になり信頼を置いてるからです。

届いた日建のテキスト(写真下)は索引を含め477ページ。
公式テキスト(写真上)の半分以下という手頃なボリュームです。

5問免除講習当日にはこの2冊両方を開いて、

  • 公式テキストは、今講義はどの部分の説明をしているのかの目次にし
  • 書き込みなどは、のちの学習でメインにするつもりの日建テキストの方にする

というやり方で受講しました。
そのせいか、私にとって講習の7時間は大変忙しいものとなりました。

上の写真で日建テキストに貼ってた付箋は、講習のときに講師が強調してた論点です。
付箋をはった理由はもちろん、講習で強調された場所をヤマと見なして後に重点的に学習するためです。

受講後その場で受領できた、講習の修了証。

受講した5問免除講習の印象は

講習+公式テキストの費用は22,204円とコスパの悪さは感じました。
しかし講習の内容は

  • 宅建学習内容に比べて割と実務に近く、本業が全くの別業種である自分には参考になった
  • 講習最後の一問一答形式の10問の確認テストは、講習をしっかり聞いていただけで満点になった

という、多少の手ごたえを感じた学習経験となりました。
他の資格試験で予備校が開講するような「直前ヤマ当て講座」を受講した、と思い直し、

これで賃貸管理士受験を出願することに決めました。

宅建の受験が終わった直後すぐ学習が開始できるように、

この問題集も購入しておきました。

「管理業務主任者」という資格の存在を知り、両立に悩む

賃貸管理士試験の出願後も宅建の学習を続けていくうちに、「管理業務主任者」という賃貸管理士とはまた別の「宅建の学習成果が生かせそうな資格」の存在を知りました。

果たして宅建終了後の短い期間でこの2つを両立できるんだろうか?
まだ宅建の学習中なのにそんな先のことまで見通せません。

念のためどう転んでも対応できるように、管理業務主任者試験も出願はしておきました

その後宅建を受験。
結果は想像以上の成果を得ることができました。

その余勢を駆って、賃管と管業は欲張って両方とも受験することにしました。

学習計画を立てる

10月18日 宅建試験が終了し
↓4週間後
11月15日 賃貸管理士試験があり、
↓3週間後
12月6日 管理業務主任者の試験です。

管業とこの賃管の学習を両立する計画を立てようとしたときに、こんな動画を見ました。

「いきなり過去問」という学習法

ことし宅建を学習するまでずっとインプット偏重だった自分には、問題演習ファーストという発想は到底思いつきませんでした。
でも確かに宅建の予備校でも、講義受講の前に一問一答形式の予習が宿題としてありました。

今回の賃管ではこの学習法を実践することにし、学習時間は管業と比べて短くすることにしました。
欲張って両方合格するためには、難易度が高い管業の学習時間を優先する必要があると思ったからです。

時間を限定したこの賃管の学習方針は

当初買った過去問集の解答を1週間で3周させる

という予定を組み、賃貸管理士試験直前の1週間を学習期間に充てました

またこの賃管と管業の学習知識が脳内で混同することを防ぐため、賃管の学習に切り替えるときには管業学習を中断することにしました。

この時優先したもう一方の管業の学習経緯は別記事にしています。

宅建学習の余勢を駆って、独学で管理業務主任者を学習
10月18日、宅建試験が終わりました。 学習を通じて得られた宅建の知識と、身に着けることが出来た学習習慣。 今までの自分だったら燃え尽き症候群で、試験を終えたら感慨に浸るかすべてを擲ち、 得たもの全てを風化させてしまうところでした。 でも...

試験5日前、ようやく賃管の学習開始

管業の学習を順調に続けていましたが、ちょうどこの賃管へ学習を切替える直前に、仕事で大きな問題が発生しました。

当時は賃管・管業両方の受験を断念するほどの大きな問題でしたが、何とかその後解決の見通しが立ちました。
しかし問題解決は賃管学習期間にも食い込んでしまい、当初1週間を予定した賃管に確保出来る学習時間はわずか「5日」に減少
やむを得ず学習計画をリスケして過去問を3周する予定は、2周への短縮を余儀なくされました。
試験までのこり5日になって、漸く賃管の学習を始めました。

その結果は以下です。

分野正答率%
1周目2周目
賃貸管理士の意義・社会状況90.0%80.0%
賃貸管理士のあり方72.7%81.8%
管理業者登録制度68.0%88.0%
管理業務の受託41.7%83.3%
借主の募集90.0%100.0%
賃貸借契約75.0%88.6%
管理実務63.6%90.9%
建物・設備76.7%96.7%
支援業務60.0%96.0%
70.0%90.5%

学習し始める前の予想より1周目の正答率が良かったです。
これには間違いなく、直近の宅建・管業の学習経験が好影響を及ぼしてます。
「いきなり過去問」という学習法が上手くハマりました。

過去問を2周する予定期間は5日間でしたが、1日早い4日で周回を終えることが出来ました。
過去問2周に要した時間+5問免除講習を受講した7時間を加えると、ここまでの総学習時間はおよそ40時間です。

1日空いた賃貸管理士試験日の前日には、管業の設備を学習しました。

その後受験を見合わせざるを得なくなった管業の設備を賃貸管理士受験の前日に学習したことは、あとで賃管の成果に大きな意味がありました。

結局4日の学習時間で賃貸不動産経営管理士を受験

賃貸管理士試験の受験当日。

受験会場は隣県の県庁所在地です。
試験開始3時間前出発の新幹線で会場に向かいました。
新幹線の車中では日建テキストを、付箋を貼った部分を中心に全体をひと通り流し読みしました。

会場は、宅建本試験と比べると広くなく受験生総数も少なめでしたが、出席率は高そうでした。
自分の部屋には50人の受験生。
自分から見える範囲の30人中空席は1名分のみと高い出席率でした。

宅建試験で効果があったブドウ糖を持参してました。
しかし昼食はラーメンにしたことで糖分が満たされたからか、つい食べ忘れてしまいました。

また換気の窓開けで寒かったという宅建試験の時の経験から、寒さ対策にこちらも持参しました。

ハクキンカイロを使ってみました
気温が時々10度を下回るような季節となりました。 そこで先日、初めて家の暖房を入れようとしたんですが、シーズン最初の稼働がたたったのか、最初は動きませんでした。 その翌日に万一1日で暖房が治らなかった場合、家族は困るだろうと思って、念のためカイロを...

余談ですが、使い捨てカイロが物足りない方におススメです。
「温かい」「ランコスが低い」に加え、ごみを出しません。

先に配布されたマークシートの解答用紙は、縦使いの宅建とは違って横使いでした。
免除の問番号は宅建と同じように問46~問50でした。
免除の場合は、解答欄の外に

令和元年度・令和2年度賃貸不動産経営管理士講習
O
修了
賃貸不動産経営管理士講習を修了された方は
左側の修了欄にマークして下さい。

こんな欄があるので、そこにマークするだけでした。

解答の順番は、どの分野が何問目に出題されてるのか知らなかったので、1問目から解き始めるつもりでした。
しかし問題用紙を開いて問1を見たとき、その解答が瞬間的に思い浮かびませんでした。
そこで急遽、読解力を要する問題は後回ししようと思い、何枚か問題用紙をめくった後、問6から解答しはじめることにしました。
(そのおかげか、後回しにした問1,2は正解しました。逆に問6,7は不正解でした)

50分ぐらいでいったん全部解答終了。

  • 内容の再検討
  • 問題文の〇×の勘違い
  • マークミスがないかチェック

のため、見直しの2巡目に入りました。
この2巡目では、

  1. 〇×のマークミス発見→1か所訂正
  2. 内容を再検討で変更→1か所訂正

の2か所を訂正しました。

その見直しの成果は

  1. もともと解答自体誤ってたので、結果も×→×
  2. 再検討の結果、×→〇

1勝1分け。
宅建学習中、見直しして解答を変更した場合不思議と変更したほうが誤りなことが多かった経験から、再検討での変更は最小限にとどめたのが功を奏しました。

さらにそのあともマークの見直しや転記とその確認をひたすら繰り返しました。

それでも時間が余ったので、最後は暇つぶしに免除された5問を解答。
免除の5問はその他の45問よりも簡単な印象がありました。

受験直後の手ごたえ

全体的に試験問題の難易度は宅建と同じぐらいに上がってるんじゃ?と感じるほどでした。
免除以外の45問のうち30問程度が正解で、免除分5問を足して合計35点前後のギリギリぐらいでは、と予想してました。

自己採点

家に帰ってネットの速報で自己採点したら、

33 + 5(免除分) = 38点

でした!

試験後の感想

過去問学習時の解答効率や本試験の出題傾向からみれば、やはり宅建の学習成果を活かしやすい資格だと思いました。

今回ある程度まとまった得点が取れた主な要因は、まとめると次のようなことと考えています。

宅建や管業の学習を優先して時間を割いていた

賃管の5問免除受講後も、

  • 宅建本試験までの1ヶ月は宅建学習に専念し、
  • 宅建本試験後は学習時間のほとんどを管業に振り向けていました。

そのおかげで今回の賃貸管理士試験の

  • 【問16】~【問18】の宅建業法を問う3問と、
  • 【問36】~【問41】の建物・設備の問題6問は

全て正解でした。

今年の賃管の問題は過去の出題傾向と比べても、特に賃管の過去問の枠外の知識を多く問われたと思います。
そんな中で他資格である宅建を一生懸命学習したこと、また宅建終了後も管業を学習したことは、今年の賃貸管理士試験の役に立ったと確信しています。
もしこれらの学習をせず賃管4日間のみの学習だったら、間違いなく合格点には達しなかったと思います。

ギリギリまで宅建と管業を学習し、賃管は直前4日だけの過去問学習で試験に臨む。

的外れな例えかもしれませんが、サッカーW杯南米予選でブラジル代表がボリビア代表のような高地の敵地で対戦する時、早期に敵地入りして高地順応したあとに試合するのではなく、自国ホームでのいつも通りの調整を続け、敵地入りは試合直前ギリギリ。
高山病の症状が出るまでには試合を終えて帰国してしまう、というブラジル代表の戦術を思い出しました。

4日間の2周だけとはいえ過去問を回した

利用させてもらったLECの無料成績診断で個人成績表を見たら、次の事に気付きました。

正解率2/3未満2/3以上
自分が誤答した数101
全体の問題数1926

自分が不正解だった問題のうち、正解率が66.7%以上と高かった問題のなかから×はたった1問だけで、逆に正解率の低い問題から×が10問ありました。
正解率の高い問題で高得点を挙げれた要因は、過去問を2周したことによって賃管試験の頻出項目に慣れることができたおかげなのでは、と考えています。

日建テキストを学習のメインに使った

学習方法が過去問ファーストというアウトプット重視だと、テキストの位置づけは「知識整理のための過去問の正誤を参照する先」という、問題集と比べるとその役割は限られたものになりました。

公式テキストのページの多さに躊躇して、メインで参照するために5問免除講習時点で別途購入した日建テキスト。
当初はこの日建テキストに載っていない論点があった場合だけ、公式テキストを引っ張り出すつもりでした。
しかし全ての過去問学習時の論点は日建テキストに一元整理出来てしまったので、公式テキストを参照することは結局一度もありませんでした。

また、試験当日の新幹線車内で日建テキストを流し読みしたうち、目に留まった「家賃保証の基幹業務」に関して出題され、これを正解することが出来ました。
もし当日に流し読みしたテキストがページ数の多いものだったら、目が滑ってこの箇所が目に留まることはなかったのではと思います。

そのほか日建テキストは章立てが微妙に公式テキストとは違っていました。
公式テキストのの巻頭だった「意義・役割をめぐる社会状況」「倫理憲章」などは日建テキストでは後ろに飛び、その一方日建テキストの巻頭には別途、賃貸管理業務の流れ・管理受託とサブリースの比較の項目が加わっていました。
この差は、公式テキストは賃貸管理士の存在意義を重視し、日建テキストは賃貸管理業務の実務内容を重視している、と自分は読み取っています。

合格発表

  1. 試験当日に何度も繰り返し見直し、どのようにマークしたかを数字の羅列で問題用紙の裏に転記までしてたぐらいなので、今回はマークミスについては心配なし
  2. 試験当日の速報から日が経って模範解答が出そろう過程で正解が変わり、自己採点結果が38点から39点に上がった

ので、合格は事前にある程度確信できました。

それでも昨日、サイトを見て無事自分の番号を発見できたときにはホッとしました。

同時に発表された正解を見ると、試験当日暇つぶしに回答した免除5問のうち、1問(話題の問49)が不正解でした。
この1問が5問免除のおかげで上乗せになったと考えると、5問免除講習を受けて良かったかもと思っています。

しかし合格率、いきなり30%を下回ってくるとは…去年の30%台だってそれ以前にはなかった低さなのに。

今日帰宅したら届いてた合格証。

自分的には初めてフル独学で得ることが出来た資格です。

登録するかどうかについては、今後しばらく考えてみることにします。

※後日、登録しました。
以下の別記事にしています。

祝!国家資格化 - 業務管理者への移行を目指して賃貸不動産経営管理士に登録
宅建の余勢を駆って独学した賃管士。 合格後賃管士の登録はしばらく保留していました。 登録要件である宅建士証の交付をまだ受けてなかったからです。 賃管士登録に際し、賃貸実務経験がない場合は「宅建士証が交付されている」ことが登録要件になります...

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