ビンテージ片刃カミソリ「VALET AutoStrop」を入手し、現行替刃で剃ったり研いだりする

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ようやく入手しました。

以前から欲しかった

VALET AutoStrop。


このカミソリの存在を知ったのは、ゆっくり神動画がきっかけです。

以下の各参考サイトにて

AutoStrop/Valet Razors: A Typology in 13 Parts
The various types of Valet/AutoStrop razors confuse people, and with good reason. There are 10 basic types of razors in this family, leaving aside minor variat...
AutoStrop/Valet Data
AutoStrop/Valet Data Resources Waits  A Safety Razor Compendium  

分類されたVALET AutoStropの仕様を見ると、このVALET AutoStropは「Model VC2」と呼ばれるバージョンにあたるようです。

大きさ・重さ

手持ちの両刃カミソリのうち

の3本と比べてみました。

大きさ

以下の写真は左から順番に、EDWIN Jagger DE89、本品、Merkur 33C、Merkur 41Cです。

サイズ感はメルクール33Cに近いです。

次に重さを比べてみました。

以下の表は上の写真の順番通りです。

ハンドルヘッド
EDWIN Jagger DE8946g29g75g
VALET AutoStrop37g29g66g
Merkur 33C29g27g56g
Merkur 41C40g25g65g

重量感はMerkur41Cと33Cの間といったところです。
見た目の印象ほどトップヘビーではなく、両刃カミソリから大きな違和感なく取り扱えそうです。

替刃を装着して剃ってみた

さっそく剃ってみたいので、替刃を買いました。
VALET AutoStropに適合するハイステンレスが

なんと現行商品として販売されてます。
こんな昔(1928-1935)の規格に対して現行商品として替刃を用意するフェザー様に、改めて感謝です。

VALET AutoStrop本体に替刃を装着する手順はかなり奇抜です。
その奇抜さを文字で伝えようとしましたが、自分の語彙力では無理でした。

そこで視覚に訴えて説明したいと思い、装着方法の動画を作りました。


VALET AutoStrop (VC2)本体の替刃リテーナーにある突起は、替刃にあるパンチ穴「VALET·」に嵌合する、鍵と錠前の関係のような仕組みになっています。
この仕組みについては後述します。

剃ってみた使用感

VALET AutoStropはギミックの精緻さに加えブレードギャップがせまいので、事前の想像ではMerkur 41Cのようなマイルドさを予想していました。

剃ってみました。

剃ってたら顔の左と右で攻撃性が違ったので、シェーブを止めてブレードを見たら、自分がセットした替刃のアライメントが平行ではありませんでした。
一度替刃を外し再度平行になるように替刃を装着しなおし、剃りなおしてみました。
するとその攻撃性は、同じOpen CombでもMaggard V2のようなインターミディエイトな剃り味でした。

それでいて鎌で刈るようなダイレクト感の高さも感じることが出来ました。
要は想像よりはるかに高い効率性があったということです。
このインプレはもちろんIMOでYMMVです。

また、この初剃り後別途改めて検索したら、背面レバーの任意操作でコームをずらして攻撃性を操作可能、ということを知りました。
この機能を試そうと、翌日も再度VALET AutoStropで剃ってみました。

背面レバーを少し押してブレードギャップを少し拡げただけで、急にアグレッシブになりました。当然ですが。
しかしこの操作は両刃カミソリのアジャスタブルと違って目分量で再現性がなく、構造上替刃交換のタイミングでコーム位置はリセットされます。
私にとってはデフォルトの位置のインターミディエイトな攻撃性で十分な効率があるので、この機能操作は活用しない方向で。

もし同じブレードギャップをマニュアル操作して攻撃性に変化を加えようと図るなら、替刃装着の際にリテーナー内の替刃固定位置を少しだけなら前後させることも出来ましたので、そちらの操作の方が良いかと。

前述の替刃リテーナーのパンチ位置はたくさんの種類があることから、VALET AutoStropの攻撃性は個体差が大きそうだと思いました。

革砥のかけ方

VALET AutoStrop最大の特徴は「替刃を革砥で研げる」ことです。
その革砥のかけ方も一口では言い表せないので、動画にしました。

動画にも書きましたが、この動作は楽しいです。
西洋剃刀を研ぐかたは絶対試してほしいです。

数日使ったハイステンレスのシャープさが復活するか、後日試してみます。

シェービングの効率性、替刃の供給、そしてストロッピングできるギミック。
総じて大変気に入ってしまいました。
今後優先して使うローテーションに入りそうです。

革砥サイズ

いつの日かもし革砥が切れたときにも自作できるよう、今後のために革砥のサイズを記録しておきます。


37.0mm x 1.8mmでした。

もしeBayなどで革砥なしのVALET AutoStrop本体を購入して革砥の自作を志す方がいらっしゃるなら、ご参考になれば幸いです。

現行フェザーの替刃FHS-10が適合しないVALET個体を推定する

入手したVALET AutoStropには、錆び付いた古い替刃が付属していました。

突然ですが、これをきれいにすることにしました。

この古い替刃を剃るのに使おうと思っているわけではなく、この替刃規格を現行製品のフェザー製替刃規格と比較することが目的です。

新旧替刃を比較しようとする意図は、以下の動画がきっかけです。

もし現行フェザー製替刃の「HA□NE・」穴規格がこのVALET穴の規格を十分に包括しているのなら、フェザー製替刃は全てのVALET AutoStropに装着可能なはずです。
ところが、上記の動画では現行フェザー替刃の一部はVALET AutoStropに装着出来ないことを示しています。

そこで、ここでは両規格の差を明示することで、VALET AutoStrop本体のどの個所のパンチがフェザーのHANE穴にぶつかる可能性があるのか?をはっきりさせたい、という主旨です。

古い規格の替刃をきれいにする

まずは定番の重曹浸け。

続いてクレンザーで削り、

中砥で磨きました。

写真左上のゴムは、研ぐ際に替刃をホールドするときに使いました。

錆びた替刃を砥石で研磨する際は充分に注意して下さい。
力をかけると摩擦が大きくなりますが、その摩擦が急激に解放されることがあります。
そうなった場合刃が滑って危険です。

少なくとも赤錆がなくなるまでは軽く研ぐことをお勧めします(前述の動画が不器用な感じになったのは、右手親指の先を久しぶりにカミソリで怪我したからです)。

最後は仕上砥で研磨。

だいぶきれいになりました。

このきれいにした

旧VALET替刃を現行フェザー規格と比較

に使います。

まずは並べてみたところです。

続いて重ねてみました。
奥が現行フェザー、手前がVALETです。

この重ねた写真を参考にするなら、「VALET」穴の開口部のうち、HANE穴規格では塞がれている

  • Eの上下の横棒の真ん中
  • Tの横棒の左側

の箇所がパンチされているVALET AutoStrop本体にはフェザー製替刃が装着できない可能性がある、と考えられます。

先ほどの動画に出ていたVALET AutoStrop本体にも、Eの横棒にパンチがありました。

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