以前は、宿泊する宿にFGP(フリークエント・ゲスト・プログラム)があれば片っ端から入会していました。
その沢山のFPGの選択と集中のため、2009年に一度FGPを比較していました。
2009年ごろのFGP選びは、
入会金年会費が無料なのにサービスが受けられるFGPを
- なるべくあちこち申し込んでおいて宿泊予約の選択の幅は狭めず
- しかしポイントは期限切れにならないように動かす
というやり方でした。
このやり方で沢山のFGPに加入したことは、このブログの過去記事が示す通りです。
しかし宿泊頻度が次第に減ったきたことで、沢山あるFGPをポイントが期限切れにならないように取り回すのがしんどくなってしまいました。
私のFGPを選ぶ優先順位は、この5年で大きく変わってしまいました。
最近は逆に、FGPを使わない場合ポイントが失効したとしても、失効ポイント分の金額を差し引いても近くて安いホテルが別にあれば、サービスが低下しポイントが失効しようが、安くて近い利便性の高い宿を選ぶようになっています。
すると、当初はポイント維持にメリットだった「1年明けずに利用する都度ポイントの有効期限が延長」が、近年ではメリットにならなくなりました。
1年以内にそのFGPを選ぶとは限らないからです。
それによって、前回ランクインした
ワシントンカード・spg.comの端数ポイントは失効させました。
ワシントンカードについては、
2年前藤田観光グループがワシントンカードから離脱したことにより、ワシントンプラザ系列の宿泊機会が減りポイントの維持が厳しくなりましたので、使わなくなりました。
この10年でワシントンプラザ:藤田観光系列の宿泊頻度は後述しますがだいたい1:5です。
かといって藤田観光の新FGPにはまだ加入していません。
宿泊頻度が減った今、ポイントは選択と集中させるべきだと思いますので、これから新しいプログラムを増やすには慎重に考える必要があります。
spg.comは、
5年前までは高頻度で利用しポイントを貯めていましたが、円高の時期は円高で割安感のあるキャッシュ&ポイント利用をメインとし、ポイントは端数を除いて使い切ってしまいました。
しかし上級会員を維持できない以上、このプログラムの優位性は相対的に下がってしまいますし、かつお値段がはることから、その後この2年はまったく利用していません。
今の私のスタイルでは、次も同じホテルチェーンの宿に宿泊する可能性は低くなっているので、還元率などのポイントだけで宿を選んでも必ずしも得になるとは限りません。
と、ここまではFGPの存在意義否定とも取れるようなことを前置きしました。
しかしここで逆に、そんな今の私のような「安さと交通至便という当たり前の考え方で施設を選び、ポイントを貯めることを優先しない」という考えの人にとっても、カードとして持っておくのにふさわしいぐらいに価値を感じるFGPもあるのではないか?と考え、一度2009年に比較したものを、宿泊頻度が減った今回は新しい視点も入れて
再度FGP比較を見直すことにしました。
今回自分が加入しているFGPを比べ直すにあたって、ポイント還元のみ目的のFGPは塩漬けにすることにし、他のメリットがあるFGPにポイントを集めることにしました。
その結果、自分にとってどのようなプログラムがFGPのベネフィットなのか、明らかになってきました。
自分が大事にしたいベネフィットとは
- 特典交換に到達するまでの最低の費用が低い
- ネットの特価に勝てるベストレートがある、またはネットの特価にもポイントを付与できる
- レイトチェックアウトがあるか
というものです。
今回はこのような視点でFGPを比較しました。
ポイントプログラム
まずは特典交換に要する最低ポイントにかかる費用です。
2009年のときは全く考えていなかった新たな視点ですが、宿泊頻度が減ると特典交換できるまでのボーダーにたどり着かない可能性もあります。
今回はこのボーダーが低いのがどこかを調べてみました。
なお各FGPごとに特典は様々ですので、特典とは「宿泊料金に使える」という基準を設けています。
続いて、前回も計算したポイント還元率。
APAカードのサイトに大きく掲載されているぐらい「還元率」という言葉が定着していますが、
「何円分使うと何ポイントが付いて、そのポイントは何円分になるのか」
をFGPを比較する尺度として計算したものを還元率と呼んでいます。
たとえば、100円で1P付き、100P貯まると1,000円相当として使えるFGPの場合は、
1,000円相当のポイントを得るためには100P×¥100=¥10,000かかります。
10,000円使うと¥1,000相当が帰ってきます。
だからこのFGPの還元率は10%
となります。
ホテルごとに必要なポイントが決まっているプログラムの場合、何円分と単純に計算できません。
その場合は各FGPとも低いPで高い料金が表示されている宿泊をもとに計算し、「約xx%」と表示しました。
SPG.comなどはドル計算のポイント付与につき、為替換算の必要があります。
今回は1ドル100円で計算してみました。(2009年に作ったときは1ドル90円で計算していました。)
そして、ポイント有効期限です。
わたしは以前は「有効期限が3年」よりも「年1回の宿泊でポイント有効期限が延長」のほうが良いと思っていましたが、宿泊頻度が低くなった今の私は、年に1回同じFGPを使うということに制約が生じていますので、改めて見直してみました。
最後に、自社サイト以外からの予約にもポイントが付与できるか。
これも2009年には考えていなかった指標ですが、費用面を考えてパックで旅程を組むケースが増えているので、FGPの選択集中に必要な項目としてクローズアップしてみました。
各FGPサイトに明記されているものを発見したものを反映しただけなので、実態の運用は多少異なるかもしれません。あくまで参考までに。
これら4つの指標で、私が大量に入会したFGPを比較して見ますと・・・
FGP | 特典交換最低費用 | 還元率 | 有効期限 | 他予約への付与 |
---|---|---|---|---|
東急コンフォートクラブ | 20,000円 | 5% | 2-3年 | – |
阪急阪神第一メンバーズ | 30,000円 | 3% | 2-3年 | – |
APAカード | 50,000円 | 10% | 2-3年 | ○ |
ロイネットクラブ | 50,000円 | 10% | 2年 | ○ |
IHG Rewards | 約70,000円 | 約4% | なし | – |
ワシントンカード | 100,000円 | 5% | 1年 | ○ |
SPG.com | 約175,000円 | 約4% | 1年以内の再利用で延長 | – |
One Harmony | 約200,000円 | 約4% | 2年-3年1ヶ月 | – |
(参考:藤田観光) | 50,000円 | 6% | 2年-3年 | – |
サービス料を含む含まないは考えてません。あしからず。
※私がまだ加入していない藤田観光メンバーズも今後の検討のために調べてみました。
特典交換最低費用の低い順に並べてみたところ、実際にここ2年で私が特典にたどり着いた阪急と東急の2つが上位にいます。
FGP比較・会員プレミアム
各FGPそれぞれ工夫を凝らした独自のプレミアムを提供しています。
プレミアムは各社多種多様ですので単純比較することは困難ですが、ここでは、宿泊に直接メリットとなり、FGP利用の動機付けとなりうるプレミアム内容を比較してみることにしました。
まずは宿泊料です。
ベストレート | SPG.com
東急コンフォート (APA,ワシントン,IHG Rewardsは、FGPに限らず自社WEB予約全てベストレートのようです) |
---|---|
基本宿泊料10-20%OFF | 阪急阪神第一
(阪急阪神第一は過去6回宿泊しましたが、いずれも自社サイトによるメンバーズでの予約が安く、結果的にベストレートでした。) |
続いては「レイトチェックアウト」です。
普通は別途料金がかかるところを、特典として用意しているFGPがあります。
入会金年会費無料のFGPでこの特典は貴重だと思います。
2009年時点ではレイトチェックアウトを、復路が休日になるとき以外は利用しなかったのであまり重視していませんでした。
しかし今はPCがあればどこでも仕事できるし、それに前泊した場合の方が交通費が安く上がる場合も多いので、現在は最重要視しているプレミアムです。
正午 | SPG.com
東急コンフォート |
---|---|
午後1時~3時 | One Harmony
(ホテルによって左記の範囲内で変わります) |
なおIHG RewardsとSPG.comは、上級会員になると午後4時まで延長されます。
最後に、個人的なことになりますが、
私の立ち回り先に高い割合で施設が存在するか
も調べてみました。
私が過去に泊まったことがある施設がどれぐらいあるかを見てみることで、その参考になります。
FGP | 一度でも宿泊したことがある施設数 | 過去5年以内に宿泊したことがある施設数 |
---|---|---|
東急コンフォートクラブ | 10 | 6 |
阪急阪神第一メンバーズ | 5 | 3 |
APAカード | 2 | 1 |
ロイネットクラブ | 1 | 1 |
IHG Rewards | 2 | 1 |
ワシントンカード | 2 | 1 |
SPG.com | 11 | 4 |
One Harmony | 7 | 4 |
(参考:藤田観光) | 13 | 6 |
思った以上に藤田観光系が多いですね・・・
また、日航とオークラの統合によりOne Harmonyが多いのも意外でした。
さて、
比較結果です。
2009年の比較時はランキングをつけましたが、今回は以下の区分で分けました。
出張時カードを携帯し積極的に活用
東急コンフォートクラブ
必要に応じて消極的に使用
阪急阪神第一メンバーズ
APAカード
ロイネットクラブ
IHG Rewards
One Harmony
塩漬け
SPG.com
ワシントンカード
となりました。
今回は、会員専用のベストレート目当てで保持するだけでも得なのに
- ポイント利用のハードルは低く
- レイトチェックアウトの特典もある
東急コンフォートメンバーズの圧勝です。
私がここ2年間で特典にたどり着いたのは東急コンフォートと阪急のみです。
この両FGPは今では楽天トラベルと併せて必ずウォッチするようにしています。
また、旧ワシントンの藤田観光系列が私の用務先に多く立地し、その新しい藤田観光グループのFGPも悪くは無いことから、再加入を検討してみます。