悲壮の舞。薬屋のひとりごと第47話「子の一族」(ネタバレ妄想注意)

薬屋のひとりごと。
自分はアニメ化が決まってからはアニメ視聴を先行させようと、原作はガンガン版12巻ていう途中でコミック既読をいったん中断した界隈でした。
ちょうど壬氏さまの蛙事件、2期目1クールあたりまでです。

その先の2期目2クールからは未読勢で展開を知らない自分は、2クールの展開も後宮での猫猫の切れ味抜群な謎解き中心なんだな、と予断してしまいました。

まさか2期2クールからはこんな目まぐるしい急展開だったなんて

特に先日の47話は圧巻で、全ての疑問はここにつながってました。

子翠の計画性と用意周到さ。

攫われて後宮に来た猫猫だから、だけではなく、猫猫の洞察力をも上回る子翠の行動に興味もあって、猫猫は逃げずにここにいるんじゃ?

©日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

子翠の目的がもともと身内の総括なら、猫猫の拘束が緩かったのも分かる、というか子翠、こんな悲壮な人生なら、後宮での猫猫や小蘭との時間は子翠にとって唯一の生きた実感だったのでは。

世紀の悪女って、全く悪女と思えない。子翠は

この舞台の置かれた場所で咲いて散っただけ

悪が身内なら、外に理解者を得ることはまず無理。
そんななかでは自分の信念を最後まで貫くことさえ難しい孤独。

挫けることなく最後まで目的を見失わず、身内の総括と姉の嘆願という本懐を遂げた子翠の舞が、美しさを超越した壮絶でした。

©日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

後宮や遊郭はこの物語全体の設定で数少ない胸糞な点ですが、胸糞だからこそ、後宮から下賜される芙蓉妃の回や、羅漢が遊郭から鳳仙を身受けした回は胸が熱くなりました。

子翠の悲壮な舞で、なぜか思い出した2つの夜空の舞。
芙蓉妃と同じく下賜されたはずの神美の境遇があまりにも芙蓉妃と異なっています。

あり得ないと分かっていてもつい願わずにはいられない、子翠の甦り。
猫猫が甦り薬の開発に成功して、同じく亡くなったはずの子の子供たちと共にどこかに逃がしてやって欲しい…

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