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義妹生活から強く感じたリアル

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義妹生活は原作者のかたみずから終始詳細に解説してくれてましたし、これまで感想を述べることは控えてきました。
最終回まで終始没入し完走したタイミングで、これまで感じてた感想をケチャドバします。
原作未読勢が勝手にあれこれ言うことをご容赦下さい。

引き込まれその場にいる感の強い異色作でした。
視聴中は「この先どういう展開になるんだろう」よりも「どういう考えや価値観があって、今そういうことを言ったんだろう?」と目の前を掘り下げることについ関心が向いてしまいます。
これこそリアルなのではと。

普段のリアルな人間関係でも最初は、相手はどのような人なのか、どのように接すれば良いか、の理解に努めるし、自分はどのような人なのかを相手に伝えようとする、これが日常だと思います。
身近な関係の相手ならなおさらです。
相手がどんな人か理解が深まって互いに尊重できるようになったら、そこで感じることの出来る目に見えない連帯感のようなものを、月並みには「絆」というのではないかと。

義妹生活のシチュのように、血のつながってない人と家族になるときの実態が、絆のさらに先にあるのなら、この義妹生活はそんなリアルを現わしてると思います。
だから自然に没入できるのかと。
互いに好きで家族になる結婚と違って、両親の再婚で義兄義妹になるって、そんな絆を構築する前に家族になった間柄だからなんですよね。

そんな状況でも、綾瀬さんからは普通なら言いにくいことまで出来るだけ伝えようとする努力が感じられ、浅村くんからもバイアスのなさを前提から示そうと相手の立場に立って考えるようすがわかります。
恋愛以前に、人として互いにこのような率直な意思疎通が成り立つのって、それだけで尊いです。

このような関係性ならこの先互いの信頼が深まれば、たとえ恋愛に発展しなくても、一緒に仕事したり同じ目標に向かったりとか、先の展開かどの方向に進んでも、二人の絆がどのように深まっていくかだけでも楽しみになっていました。

綾瀬さんはフェアやフラットを大事にしてること、そして浅村くんはその全てを理解していると綾瀬さんがガード下で知る回、また綾瀬さんに性的魅力を感じないわけではないことを浅村くんが述懐し、綾瀬さんが迫る回である三話が印象に残ってます。

あと最終回の藤波さん。すごく興味をそそられる人間性を持つひとです。
十一話の「定時制高校に通ってる女子が深夜にゲーセンに来た」浅村くんからフラットな特性を見出し、人に期待できなかった浅村くんを目覚めさせた。
藤波さんからは人として修羅場を潜ってきた者同士が感じるオーラを感じ、深く共感します。
客観視のうらはらで人に期待することの出来なかった浅村くんを目覚めさせることが出来たのは、そんな藤波さんだからなのかもしれません。

最終回の義妹生活。
恋愛も信頼も、共感や受容など互いの人間性の尊重の上に成り立っているという点で同軸なんだと感じ、二人が互いを必要とするもの同士の絆が深まったことがわかる幸せな結末だと思いました。
近々通しで復習すると思います。


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